家計簿 引き出し 書き方
ATMで引き出したお金は家計簿にどう書く?二重計上を防ぐ現金の扱い方
ATMの引き出しを支出として書くと、実際に使ったときと二重計上になります。引き出しは書かない、口座間の移動として残すなど3つの書き方と、手数料の扱い、財布が合わないときの考え方をまとめました。
ATMで引き出したお金は、家計簿に支出として書きません。引き出しは銀行口座から財布にお金が移っただけで、まだ何にも使っていないからです。支出として書いてしまうと、実際に買い物をしたときに同じお金を二度数えることになります。
ここでは引き出しの書き方を3通り紹介したうえで、どれを選べばいいか、ATM手数料の扱い、財布の残高が合わないときの考え方までまとめます。
結論:ATMの引き出しは「支出」ではない
家計簿に書くのは「お金が自分の手元から出ていったとき」です。引き出しでは、銀行口座の残高が減って財布の中身が同じ額だけ増えます。自分の持っているお金の合計は、1円も変わっていません。
だから記録するのは、そのお金でスーパーで買い物をした日、電車に乗った日、飲み会に行った日です。引き出した日ではなく、使った日に書くと覚えておけば迷いません。
家計簿に何を書くかという基本は家計簿の付け方でまとめています。引き出しの扱いは、その中でも最初につまずきやすいところです。
なぜ二重計上になるのか(3万円おろした例)
実際の数字で見ると、はっきりします。ある月の4日にATMで3万円を引き出し、1週間かけて使ったとします。
| 日付 | できごと | 家計簿に書く? |
|---|---|---|
| 4日 | ATMで3万円を引き出す | 書かない(口座から財布へ移っただけ) |
| 5日 | スーパーで2,400円 | 書く(食費 2,400円・現金) |
| 7日 | ドラッグストアで1,800円 | 書く(家具・家事用品 1,800円・現金) |
| 9日 | 飲み会で5,000円 | 書く(教養・娯楽 5,000円・現金) |
| 11日 | 財布に2万800円残っている | 書かない(まだ使っていない) |
この1週間で実際に使ったのは9,200円です。ところが引き出しも支出として書いてしまうと、3万円と9,200円が足され、合計は3万9,200円になります。
二重に数えた3万円は、どこかで消えたお金ではありません。財布の中にある2万800円と、使った9,200円に分かれて、いまも手元にあります。家計簿の合計だけが実際より大きくなっている状態です。この月を振り返ると「使いすぎた」と見えますが、事実とは違います。
方法1:引き出しは記録せず、使ったときだけ書く
いちばんシンプルで、多くの方に向いているのがこの方法です。ATMの操作は記録せず、支払いをした日に、支払い方法を「現金」にして書きます。
良いところは、家計簿の支出合計が実際に使った金額とそろうことです。余計な行も増えません。いっぽうで、家計簿のうえでは銀行口座の残高が追えなくなります。残高は通帳か銀行のアプリで見る、と割り切って使う形です。
家計簿を始めたばかりの方、あるいは「続けること」を一番に置きたい方は、この方法で十分です。
方法2:「口座→現金」の移動として記録する
銀行口座の残高まで家計簿で管理したい方は、引き出しを「資産の移動」として残す方法があります。支出ではなく、銀行口座から現金へ振り替えた記録として扱います。
この書き方をするなら、振替の仕組みがある家計簿ソフトか、自分で作った表計算の家計簿が向いています。エクセルなら「移動」という種別の列をひとつ足して、支出の合計には含めない数式にしておきます。
シンプル家計簿のように支出と収入を手入力するタイプの家計簿には、振替だけを記録する欄はありません。無理に収入として入れると、今度は収入が増えてしまいます。その場合は方法1を選んでください。
どの方法を選ぶとしても、引き出しを「支出」として書き、そのお金で買ったものも「支出」として書く——この組み合わせだけは避けてください。同じお金を二度数えることになり、月の合計も、カテゴリ別の割合も実際とずれます。
方法3:引き出した額を「現金予算」として管理する
3つ目は、引き出した金額そのものを予算として使う方法です。3万円を引き出したら、それを「次に引き出すまでに使える現金」と決めます。たとえば1週間で3万円なら、1日あたり4,200円ほどが目安です。財布の中身を見れば、ペースが速いか遅いかがその場で分かります。封筒に分けて管理する袋分けに近い考え方で、使いすぎた日にその日のうちに気づけるのが利点です。
記録のしかたは方法1と同じで、使ったときだけ書きます。引き出しを支出として書く必要はありません。現金をよく使う方の工夫は現金派とキャッシュレス派、家計管理のコツでも紹介しています。
3つの方法を並べると、選びやすくなります。
| 方法 | 向いている人 | 手間 |
|---|---|---|
| 1. 引き出しは書かない | まず続けたい人、現金の出番が少ない人 | いちばん少ない |
| 2. 移動として記録する | 口座残高まで家計簿で管理したい人 | 多い(仕組みが必要) |
| 3. 現金予算として使う | 現金中心で、使いすぎを抑えたい人 | 少ない |
ATM手数料だけは支出として書く
引き出し自体は支出ではありませんが、手数料は違います。110円や220円といった手数料は、銀行に払ったお金としてそのまま出ていくので、支出として記録します。
カテゴリは「その他」に入れておくと分かりやすいです。手数料がどれだけかかっているか知りたい方は、カテゴリを自分で追加して「手数料」としてまとめる方法もあります。1回220円でも、週1回なら年間で1万円を超えます。引き出す回数を月1〜2回にまとめるだけで減らせる支出です。
似たような迷いは、ポイントで支払ったときにも起きます。こちらの扱いはポイントで払った分は家計簿にどう書く?にまとめています。
シンプル家計簿での記録例(口座に「現金」を選ぶ)
シンプル家計簿は、銀行やカードと自動でつながない手入力式のアプリです。支出を入力するときは、金額とカテゴリ、支出タイプ、そして口座(支払い方法)を選びます。
口座管理に「現金」を登録しておけば、現金で払った支出を選ぶだけで記録できます。上の例なら、5日のスーパーの2,400円を「食費・変動費・現金」で入れるだけです。ATMの操作は何も入力しません。クレジットカードやQRコード決済、電子マネーも同じように支払い方法として登録できるので、どの財布から出たお金なのかを分けて残せます。無料で始められます(広告表示あり・アプリ内課金あり)。
月末に財布を開いて、家計簿の計算と数百円ずれていても気にしないでください。自動販売機や小さな買い物は抜けやすいものです。毎月数千円の差が続くようなら記録し忘れのサインですが、数百円なら「合わない前提」で進めるほうが長く続きます。
まとめ
ATMで引き出したお金は、家計簿に支出として書きません。引き出しは口座から財布への移動であって、支出は「そのお金で何かを買ったとき」に発生します。いちばん手軽なのは、引き出しを記録せず、使った日に支払い方法を現金にして書く方法です。口座残高まで管理したいなら移動として残す方法もありますが、手間は増えます。手数料だけは支出として書き、財布の数百円のずれは気にしない——この線引きができれば、現金の記録で迷うことはなくなります。
よくある質問
ATMの引き出しを支出として書いてしまいました。どう直せばいいですか?
ATM手数料はどのカテゴリに入れますか?
財布の残高と家計簿が合わないときはどうしますか?
口座振替(自動引き落とし)も引き出しと同じ扱いですか?
引き出した現金をすべて使い切らないうちに、また引き出しても大丈夫ですか?
関連する記事
記事一覧返金・立て替え・割り勘は家計簿にどう書く?迷いやすい3つのケースの記録ルール
返金があったとき、人の分を立て替えたとき、割り勘で払ったとき、家計簿はどう書くか。支出を打ち消す書き方、立て替えを別カテゴリで管理する方法、自分の負担分だけ書くルールを整理しました。
家計簿の付け方【初心者向け】3ステップと1週間の記入例
家計簿の付け方(つけ方)は「収入を書く・支出を記録する・月末に振り返る」の3ステップだけ。書く項目は日付・金額・費目の3つです。1週間の記入例と6費目の分け方の表で、今日から迷わず始められます。
家計簿の項目は何に分ける?初心者向けのシンプル分類
家計簿の項目(費目)をどう分けるか迷う人へ。固定費と変動費の違い、特別費を別にする理由、食費・住居・光熱費など最低限の項目リストを、初心者でも迷わないシンプルな分類でまとめました。